<がいしの配列2:1の種類>

東電管内ではもう基本中の基本形でお馴染み、ここでは引き通しによるがいしの配列2:1の種類について紹介していく。
その前に!本題に入る前に昔のことも少し明記しておく。

<昔の高圧用腕金の取り付け向きについて(引き通し用に限る)>

現在、引き通し用のものについては、車道に対して左向きで高圧用腕金を取り付けることが主流であるようだが、実は昔は違った!
実は言うと、今のように唯単に高圧用腕金を取り付けるのではなく、一目である見分けができるようになっていた。
詳しく紹介していくとこうだ。
引き通し用に関しては、昔は高圧用腕金の取り付け向きを見ただけで、どちらが電源側で負荷側なのか(言わば電気の流れ)、その見分けができるよう、ちゃんと向きを考えて取り付けられていた頃があったのだ。(特に昭和35年頃)
しかし、この取り付け向きについては1980年代頃より廃止となっているから、現在は古いものでしか見ることはできない。
(但しこれまた例外があり、今でもカーブ箇所の場合は、張力の関係で右向きになっている例も少なからず実在している。)

負荷側に向けて高圧用腕金が取り付けられている昔の例

負荷側向きの例 その1
(2回線の高圧配電線の立ち上がり箇所にて)

負荷側向きの例 その2
(2回線の高圧配電線の内、下段の1回線が終点となる付近にて)

↑負荷側向きとなっている古い装柱の拡大写真がこれだ。
負荷側向きの腕金は、車道に対して高圧用腕金が右向きとなっているのが特徴だ。
高圧用腕金の取り付け向きについては、1980年代までは、負荷側に向けて取り付けられていた。

さて!それではここより本題を紹介していこう。

<がいしの配列2:1の種類・3本の配電線版(三相交流3線式版)>

<腕金の横幅長さ1800mmタイプで>

(単一腕金編)

がいしの配列2:1
高圧用腕金の向きは車道に対して左向き!
がいしの配列2:1のタイプになるが
高圧用腕金の向きは反対で車道に対して右向き!(負荷側向き)
現在主流なのはこのタイプ 腕金の向きは現在のものとは反対で、車道側に対して右を向いている。
また、アームタイもアングルが使われており、古い!
大体、1970年代から残っているものでもこういった負荷側向きの高圧用腕金を確認することがある。

<がいし2連の紹介!>

<腕金の横幅長さ1800mmタイプで>

(抱腕金編)

通常、引き通しのものについては、がいしと腕金は1つずつ取り付けるのが基本であるが、古くは補強のため、急カーブなどで角度を振った箇所でがいしと腕金を2つずつ取り付けたものがあった。
現在でも古いものとしてそれをよく確認できる地域がある。
特に、都内の場合は多摩西部に多く(奥多摩の国道411号沿いはかなりある。)、神奈川県内も至る所で確認しており、横浜市内でも古い銅線を張ったものでがいし2連といったものも確認済みだ。
他にも千葉県、茨城県、それから数は少ないが、一応栃木県にもある。
埼玉県で見かけることはほとんどない。
また、中実がいし2連タイプの名残なのか、クランプがいし交換後は、腕金は2本あるのにがいしは片側の腕金のみといったものも一部地域で確認している。

がいしの配列2:1でがいし2連!
(アームタイから1970年代後半のものかと推測)
がいしの配列2:1で腕金は2連だが、がいしは2連にはなっていない。
中実がいし2連時代の名残というべきものだろうか?
その中で、かなりレアなタイプ!
元中実がいし2連であったことが証明できるものだ。
がいしは均等に並んでいないものになるが、片方は交換済みのクランプがいしでもう片方は中実がいしといったかなり珍しいものも確認済み!
元は完全に中実がいし2連であったと言えるであろう!

<がいしの配列2:1の種類・2本の配電線版(単相交流2線式版)>

<腕金の横幅長さ1800mmタイプで>

がいしの配列2:1(単相交流2線式版)
(単一腕金)
がいしの配列2:1(単相交流2線式版)でがいし2連!
(抱腕金)
単相交流2線式によるものだから、真ん中のがいしはない。 左と同様方式でがいし2連もあるが、発見数はかなり少ない。

<がいしの配列2:1の種類・3本の配電線版(三相交流3線式版)>

<腕金の横幅長さ1500mmタイプ>

ここからは、高圧用腕金の横幅長さ1500mmのものでがいしの配列2:1になったタイプを紹介していく。
なお、引き通し仕様で横幅1500mmといった腕金は古いものであるから、現在はほとんど見かけない。(千葉県、山梨県の一部地域のみは例外。現在でも新設されているようだ。)
元々、引き通し仕様の高圧用腕金で横幅1500mmが、全域で大量に普及していたのは昭和35年頃になる。
現行サイズの1800mmに腕金が長くなったのは、作業効率を上げるためだと配電工学系の文献で拝読した。

がいしの配列2:1
高圧用腕金の横幅は少し短くなり1500mmタイプで
(単一腕金)
がいしの配列2:1でがいし2連タイプ!
高圧用腕金の横幅は少し短くなり1500mmタイプで
(抱腕金)


腕金・左向き版


腕金・右向き版

都内では錆が凄い古いタイプとして見つかることも
1500mm仕様の腕金による引き通しタイプは都内、神奈川県では確認できた数は極端に少なく、古いタイプとして残っているのみ。
しかし、千葉県や山梨県の一部地域では近年まで新設を行っていた箇所があったようで、比較的最近新設されたものを見かける。
昔はこの種もそれなりにあったと思われるが
1500mm仕様による腕金でがいし2連といったタイプは、現在では神奈川県内でしか確認はできなかった。

<がいしの配列2:1の種類・2本の配電線版(単相交流2線式版)>

<腕金の横幅長さ1500mmタイプ>

がいしの配列2:1で単相交流2線式版
高圧用腕金の横幅は少し短くなり1500mmタイプで!
(単一腕金)
がいしの配列2:1で単相交流2線式版
高圧用腕金の横幅は少し短くなり1500mmタイプで!
そのタイプでがいし2連!!
(抱腕金)
単相交流2線式での発見は数少ない。 そういったタイプでがいし2連は、かなりのレアもの

<不均等配列の種類>

クランプがいしが2:1に並んでいる場合の腕金に開閉器を取り付ける場合や、カーブを振って電線が足りなくなるといった場合などは、クランプがいしを不均等にすることがある。
ここからはその場合の不均等配列の種類について紹介していく。

<横幅1800mm腕金での不均等配列の種類>

<<やや不均等タイプ>>

やや不均等
(単一腕金)
やや不均等でがいし2連版!
(抱腕金)
開閉器を取り付ける場合、通常の配列では強度的な問題から重さが釣り合わないから
腕金の固定位置を少しずらし、不均等にしているものかと思われる。
がいし2連版
不均等だが、開閉器なし
(単一腕金)
電線の長さの関係か、開閉器がない場合でも不均等配列にしているものがある。

長さ1500mmでも確認済み。
おまけ・レアな分類
開閉器付きにもかかわらず、不均等配列になっていないタイプ
(単一腕金)
稀にあり。

<<完全不均等タイプ>>

腕金中央固定タイプで完全不均等配列2:1
開閉器付き
(単一腕金)
腕金中央固定タイプで完全不均等配列2:1
開閉器付きでこちらはがいし2連!
(抱腕金)
腕金中央固定タイプで完全不均等配列2:1
腕金中央固定タイプで完全不均等配列2:1
がいし2連版!
<その中でレアな分類>
がいし右詰め その1 がいし右詰め その2
高圧結合器があるため、右詰にされたクランプがいし 高圧結合器はないが、建物からの離隔距離確保のため?右詰にされたクランプがいし

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