孫惣線を追跡! その2
孫惣線は、続いては2号柱を見てゆく。
ここからは一旦、設備更新区間に入るようで、がいし類は全て新しいものに取り換えられていた。
ここでは突如として、山の下の方から高圧配電線が張られていた。
しかしここは、どこに東電の設備からの高圧引き込み口があるのか不明である。
2号柱のプレート
ここからは支線の文字はなく、普通に孫惣線となっている。
プレートに記載のある年式も変わっていない。
NTTのプレートについては、こちらは取り換えられていた。
2号柱の反対側
続いて、ここでは新たに低圧2重がいし?と思われるものを発見
(他には、この形であれば通信2重がいしカップも思い起こしたが、どうだろうか
まぁでもここは、遮蔽線の引き通しならば低圧がいしを使用するか)
がいしの製造メーカーは、かつて、がいしの3大メーカーの1つであった松風工業(松風陶器合資会社)であり、製造年は1929年(昭和4年)を示していた。
と!ここで、いきなり昭和初期のがいしが出てきたから、疑問に感じた。O_o
木製電柱の建柱時期は昭和40年代なのに対し、がいしは昭和初期であるからだ。
なお、松風工業のがいし工場は、京都に生産工場があったことから、がいしには大きく「KYOTO」の印字も見られた。
それから型版は、B-85型ということだろうか?
そのような文字も確認できた。

ボルト部分がないものとなっているが、それと同型のものをコレクションとして所有済み。
製造年は1年古く1928年

内部を見るとねじ切りがいしであるかのような感じもする。
でも普通、遮蔽線の引き通しでは、通信2重がいしカップは使用しないはずだ。
ちなみに同社については、1964年に解散をされているようであるが、人口歯の製造については、引き続き、松風という社名で存続されている。
それにしても、松風工業社の通信線と低圧がいし類の製造年は、この年代のものをよく見かける。
続いて3号柱
こちらは設備更新前は、高圧ピンがいしによる引き通しであったことだろうと思うが、ここは現役稼働中の活線区間であるため、高圧がいしについては、皆、近代的な、10号中実がいしに取り換えられていた。
高圧は絶縁電線でホースのように太いアルミ線
なお、その引き通しのがいしが2連になっているのは、多摩地域の影響を受けた影響だと思われた。
下段の低圧2重がいしは、特に撤去はされてはいなかった。
3号柱のプレート
続いて、4号と5号柱の反対側写真。
コールタールのにおいが漂ってきそうだ。
この後ろには、日原渓流釣り場の駐車場がある。
4号柱のプレート
それからここはその右側だ。
キツツキの穴だろうか、3つ程見える。
5号柱の上部
特に変わらず。
5号柱のプレート
その上には、昔懐かし電電公社時代のプレートもあり。
それでその次は、突如として!近代的な鉄筋コンクリート柱が登場!
なお、各電柱に振られている振り分け番号については、順番通りにたどっていけばここで6号柱となるのだが
これより3本先が10号柱とあったから、ここは鉄筋コンクリート柱化した際に、2本程減ったように思えた。
ちなみにその区間では、プレートは見当たらなかった。
それから、ここから先の林道日原線は、林業工業関係作業以外の車両は、通行止めとなっている。
徒歩の人は普通に通行できる。
それにしてもここは、支持物は鉄筋コンクリート柱で新しいのだが、2つある柱上変圧器については結構古そうであった。
目の前にある高圧ピンがいしも上向きであるから、それはまた昭和初期〜昭和30年代ごろまでの構成だ。
古く見えるのはこの部分!
変圧器の1次側にある白いブッシングの先に、赤い丸みを帯びたものがあることだ。
これはスタッド型ブッシングと言って、リード線の脱着が容易なものだった。
他にはこれは、作業員の感電災害も少なくすることもできたのだそうだ。
東電の設備でも、かつての昭和40年代頃までは、スタッド型ブッシングを採用した変圧器が数多くあったようなのだが、今は姿を消している。
それから変圧器の容量については、どちらとも30kVAで、製造メーカーは日立製で、容量表記の文字は赤文字
用途は、変圧器2次側の結線を見ると、三相3線式の200Vの動力用に思える。
しかしこの配電柱には、低圧配電線が張られている感じがない。
ちなみに箱型の高圧カットアウトは蓋が開いているから、今は使っていないようだ。
なお、変圧器の2次側から出ている低圧立ち上がり線については、追跡したところ地中に引き下げられているのが見えた。
以前はここになんらかの動力負荷があったのだろう。
箱型の高圧カットアウトについては、型が古いようで、「高松式高圧カットアウト」の表記がある年代物であった。
昔は、こういったスイッチ類でも特許があったのか、がいし型開閉器(ダルマスイッチ)で〇〇式の表記があるものもそれなりに多かった。
なお、製造年は1966年(昭和41年)製であった。
ちなみにこれも、4年古いものをコレクションとして所有。
反対側はこんな感じ。

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