かつての3300V配電の面影
(撮影年月日:2019年6月1日)
死線であるが、ここでは偶然見つけた昭和の3300V配電線を追跡してみる。
まず最初に見えてきたのが、こちらの引き留め柱だ。
高圧耐張がいしからして、既に1個ずつの取り付けでしかない点がいかにも昔の3300V設備のようにうかがえる。
おまけに耐張がいしの引き留め箇所には、黒色のいつものカバーもない。
さて、その後に関しては、現役の東北電力の配電線と所々で交わしながら、木製電柱となって続く。
電線路名については、現時点では見えず。
高圧ピンがいしの種類であるが、ここではまだ昭和初期〜昭和中期まで普及していた、かつての3300V配電対応の旧型の高ピンは確認できない。
この辺については、現代の6600V配電対応仕様の高ピンに更新されていた。
さて、木柱本体の製造年についてだが、大きく56との文字が見えることから、1956年製なのかもしれない。
錆びに錆びまくった足場釘がそうであろうことを示している。
なお、この木柱に注入されている防腐剤については、クレオソートのようだった。
続いてお次のこちらは、カーブを振っており、負荷が加わるためか、柱については鉄筋コンクリート柱に一度更新されたみたいだった。
なお、高圧の支持手法については、こちらは抱腕金による両引き留め装柱となっていた。
一方で高圧耐張がいしについては、やはりかつての3300V配電を思い起こすような1個仕様である。
さて、ここでようやく電線路名を見ることができた。
恐らくこれは、鉱山用の構内線であろうものかと思われたが、電線路名については、上荒町線とあった。
この先についてはしばらく、高圧用腕金を中央に固定した引き通しの構成が続く。
取り付けられている電灯もまた古いこと
ここでは、木製電柱にはそぐわない、現代風のど派手な注意書きを発見
おや、設備的にはつい最近になって柱上トランスが撤去されるなどし、死線になったみたいなんだが、ここは現代風の鉄筋コンクリート柱に更新済みのようだった。
腕金はピッカピカで、高圧がいしも東北電力管内仕様の高圧中実ピンがいしへ更新済みのようである。
なお、高圧用腕金の取り付け向きについては
皆同一方向を向いているので、負荷側向きになっている感じだろうか そういえばだが、高圧用腕金については、かなり近代的で、アームタイレス仕様となっている。
さて、その先では、木製電柱による振り分け引き留めを発見だ。
なおこれは、ストリートビューでの発見当初は、柱上トランスが乗っていたらしいが、今は撤去されていたのだった。
そしてその先は、古い3300V仕様の旧型の高圧ピンがいしによる引き通しだ。
まぁ慌てず、1本1本見ていこう。
まずはこちら、振り分け引き留めの拡大だ。
高圧耐張がいしについては、やはり1個ずつ取り付けられていた。
なお、その配置方法については、片側へやや寄せているのが見て取れた。
こうした場合は、耐張がいしが均等配置になるように、中央の耐張がいしについては、直接柱に、Vストラップやバンドに挟んだラックを使用していくことで取り付けるが
ここはそういう風にはしなかったようだ。中央の高圧耐張がいしであるが、やや片側へ寄せて、高圧用腕金に直接取り付けていた。
反対側はこんな感じだ。
ジャンパ―線支持の高圧ピンがいしは、近代仕様である。
続いてその奥だが
これは当時物だ。高圧ピンがいしであるが、かつての3300V配電時代に普及していたものだ。
続いてその奥も見たかったが、私有地となるため、近づけるのはここまでだった。

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