ハンガー装柱(横受け) その13
横受けのハンガー装柱、最後は一際珍しいものを紹介しよう。
撮影地は同じく横浜市旭区となった。
変圧器の取り付け手法については、最近では丸型変台を省略したものや丸型変台を使ったものが主流となっているが
この地域では、後1本だけハンガ―装柱が残っているのが確認できた。
 
これだ!
ここでは取り付けられている変圧器も何時も以上に小容量となっており、普段とは違う雰囲気がした!
また、下部のハンガーの固定方法も横浜特有で、2枚のハンガー間を腕金によって固定しているものとなっていた。
腕金のサイズを見ると、こちらも10kVAか15kVAの変圧器を2台同時付け可能な設計である。
さて、変圧器の容量についてだが、ここではハンガ―装柱の中では非常に珍しい、小容量の15kVAでの発見となった。
15kVAの発見は今回が初となっている。
変圧器の製造メーカーは愛知電機製であった。
ハンガーの腕金についてだが、こちらも結構錆びており、それなりに経過しているように思えた。
昔は一杯あったと思われますが、15kVAのハンガー装柱もまた今ではかなり珍しい分類に入る。
こう眺めてしまうと一見は、「中部電力の基本の形!」と思いがちだが、こちらは東電の設備での発見となっている。
なお、この写真の反対側には、「ハンガー装柱(横受け) その11」で紹介しているものもある。
両サイドどちらもハンガー装柱が並んでいる光景も今では相当珍しい構成であった。
しかもここでは、ハンガー吊される変圧器は、2台同時吊り下げ可能な設計となっていた。
変圧器の厚さはこんな感じ!
15kVAとなれば、30kVAや10kVAよりもやや薄い!
さて、変圧器の用途についてであるが、こちらは単相3線式の電灯用(100V/200V)ではなく単相2線式の200V用に思えた。
変圧器2次側の結線であるが、ここでは4本中、中央の2線は結ばれており、出ているのは両端の2本線のみである。
昔の配電工学系の文献を確認したところでは、これは単相2線式の200Vの動力用変圧器になるようだ。
この配電柱の後ろ側には自動車屋があって、そこでは単相3線式の低圧線(100V/200V)と単相2線式の低圧線(200V)をそれぞれ別々に引き込んでいるようだ。
単相3線式でも単相2線式200Vの使用が可能であるから、そこから電源を取ってもいいように思うが
単相2線式200Vで何か負荷の多いものを使用するとなると、電圧フリッカ(屋内照明のちらつき)の発生の懸念があるから
ここでは単相3線式100V/200V、単相2線式200Vを別々に引き込むようにしたようだ。
電流も結構消費するのだろう。
それにしても、単相2線式200Vの用途は、単相溶接機用だろうか
こうした設備が現存する例もかなり珍しいと思った。
ここはそんな特殊なものであったから、ずっとハンガ―装柱が残ったようにも思えた。
さて、高圧カットアウトの製造年であるが、こちらは1976年を示していた。昭和51年である。
製造メーカーについては、高松電気製作所(現:エナジーサポート社)製だろうか
真横はこんな感じ!
ここでは容量15kVAの変圧器を吊り下げ固定しているハンガーが見えたのだった。
なお、この変圧器はやや小型であるから、2枚のハンガー間は少し狭くなっていた。

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