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電柱上の年代物パーツを紹介!(8ページ目)
8ページ目では、減少傾向にあるハンガー装柱(ハンガ式装柱とも言うようです。)を中心に紹介している。
昭和40年代頃は、東京電力管内の配電柱でも都道沿いなどにこのタイプがよくあったようだが、現在では希少な種類となっており、中々見ることができない。
特にこれは変圧器2台仕様がほとんどない。
東京都足立区では、耐塩皿がいし付きのハンガー装柱が見つかった。
ハンガ―装柱の情報は、「東電グラフ」の貴重な雑誌にも情報あり!

そしてこれは、知る人ぞ知る電気関係の雑誌!
昭和38年(1963年)6月号の東電グラフには、第一京浜(京浜第一国道)・国道15号沿いに並ぶものとして、ハンガー装柱が紹介されていた。
(しかしそんな第一京浜も、今じゃ電柱の「で」の字もないw)

この時代は、配電線と電電公社の電話線類、都電の架線の支持も一緒に支持してしまおうという新共架が増えたから、ハンガー装柱を続々と増やしたという記載があった。

ハンガー装柱の構造
 
ハンガー装柱の特徴であるが、これは変台を使わず、2枚のハンガーというパーツを使って、変圧器を吊り下げ固定しているのが特徴である。
変圧器を固定したハンガーは、腕金に取り付けることで変圧器を吊り下げ固定していた。
2枚のハンガー間最下部での固定の種類
 
次いでハンガーは下段でもしっかりと固定されている。
変圧器1台の場合は、凸型の金具をハンガーの下部に取り付けて固定するが、変圧器2台の場合は、腕金を使って下部のハンガーを固定している。
ちょっとした構造の違い
東京電力管内と中部電力管内で見られるハンガー装柱であるが、2つはちょっとした構造の違いがある。
東京電力管内のタイプ 中部電力管内のタイプ
東電管内では、ハンガーを取り付けている2本のアームタイを下に取り付けるが、中電管内ではそれを上に取り付けている。

<電柱上の年代物パーツを紹介!(8ページ目)>

<ハンガー装柱・ハンガ式装柱>

変圧器の設置例については、旧式のものだと2つのハンガーを使用して変圧器を吊り下げ固定したものがある。
ここからはそうしたハンガー装柱を紹介していく。

<ハンガー装柱・(横受け編)>
撮影地:東京都足立区
こちらはハンガー装柱の中では非常に珍しい分類である。
変圧器への高圧引き下げ線であるが、耐塩皿がいしが使われていた。
なお、耐塩皿がいし付きのハンガー装柱については、同区では合計2本発見している。

ハンガー装柱(横付け) その1(現存せず。)

こちらは東京都足立区綾瀬で発見
ハンガー装柱は古いから、昭和45年前後の耐塩皿がいしとのセットで見かける例もあった。

108.絶滅危惧種指定!ハンガー装柱に耐塩皿がいし(現存せず。)

高圧については近代的な中実耐張がいしによって両引きされているが、変圧器の固定方法についてはこちらも古く、ハンガ―装柱となっている。
また、高圧引き下げ線支持には耐塩皿がいしを使用している。

撮影地:東京都品川区
品川にこの手のものが現存しているのは意外だった。

ハンガー装柱(横受け)・こちらは珍しく品川で発見!耐塩皿がいし付き!

長いこと時間がかかったが、品川でも耐塩皿がいし付きのハンガー装柱を情報提供によって発見した。

重い塩害地域のため、高圧カットアウトは落下寸前であった。
今は辛うじて変圧器への高圧引き下げ線によって支えられていた
撮影地:東京都足立区

ハンガー装柱(横受け) その2(現存せず。)

変圧器への高圧引き下げ線支持は、ここからは耐塩高圧ピンがいしを使ったものでの発見となった。

ハンガー装柱(横受け) その3

首都高の影に隠れるように残っていた。

撮影地:東京都葛飾区

ハンガー装柱(横受け)・こちらは分岐をしたもので!(現存せず。)

ハンガー装柱(横受け) その4(現存せず。)

環七通りの中では中々開通が進まなかった、奥戸7丁目交差点付近にも運良く残っていた。
しかしこちらもやがて変圧器は変台不要の新種へ取り換えられた。

ハンガー装柱(横受け) その4-1(現存せず。)

同通り沿い(東京23区東側による)では、後もう1本残っていた。

ハンガー装柱(横受け) その5(現存せず)

こちらは高圧の引き留め箇所で発見

撮影地:東京都武蔵村山市

ハンガー装柱(横受け) その6(現存せず。)

新青梅街道沿いにも、唯一1本残っていた!

ハンガー装柱(横受け) その7

その6で発見したエリアに近いが、こちらは都道でもない国道でもない道幅の広い道路沿いで発見した。

撮影地:東京都立川市

ハンガー装柱(横受け) その8

奥多摩街道沿いでも1本だけ発見した。
ここでは多摩らしく、高圧配電線引き通しのクランプがいしが2連での発見となった。

ハンガー装柱(横受け) その9(現存せず)

街路樹がある影響だろうか、ここでは高圧カットアウトと変圧器への高圧引き下げ線を支持している高圧ピンがいしを内側へ寄せたものが見つかった。

鉄筋コンクリート柱を挟まずにクランプがいしを3:0に配置(やり出し)させたものでは、これが初の発見となった。

ハンガー装柱(横受け) その10

ここでは珍しく、クランプがいしを3:0に配置させたものでの発見となった。
実はこれと似たものが東京都北区の北本通り沿いにも1本だけあったようなんだが、そちらは撮影に行った時にはなくなっており、撮影に至っていなかった。
ここではそこで撮影できなかった分を挽回できたのだった。w

撮影地:神奈川県横浜市旭区
神奈川県横浜市に残っていたものは、また種類が少し違うようで、変圧器1台でも下段にハンガーを固定している腕金が確認された。
この設計は変圧器2台仕様であるが、横浜では1台でも補強のためだろうか、下段にも腕金を使ったものがあった。
他には変圧器への高圧引き下げ線を取り付けていないハンガー装柱を発見している。
なお小田原では、変圧器への高圧引き下げ線支持の高圧がいしを横付けしたものも発見している。
こうしたハンガ―装柱もまた地域性があったようだ。

ハンガー装柱(横受け) その11(現存せず。)

旭区に残っていたハンガー装柱は、ハンガーを取り付ける腕金の長さも違ったものも見つかったが
ここは元々小容量の変圧器が2台あったのかもしれない。15kVAのダブルとか・・・

元2回線であった箇所でも発見
こちらは高圧用腕金とハンガー装柱までの間隔が結構あることから、かつてはもう1回線あったのかと考えられた。

ハンガー装柱(横受け) その12

足立区などで見かけたものに似ているが、こちらは変圧器への高圧引き下げ線を支持する高圧がいしがない。→

こちらは激レア!容量15kVAの変圧器を背負ったハンガー装柱を発見!
さすがは神奈川!

ハンガー装柱(横受け) その13

ハンガー装柱であるが、ここでは珍しく小容量の15kVAの変圧器を吊り下げ固定したハンガ―装柱が見つかった。
変圧器の用途についてもこちらは特殊で、どうやら単相2線式の200Vの動力用のようだった。
単相3線式低圧電灯線からでも単相200Vの取り出しは可能であるが、負荷が大きいものだと
他の電灯にちらつきが発生するフリッカ現象が引き起こるからか、ここでは2つを振り分けたようである。

<ハンガー装柱・(横受け編)>
正面受けは横受けよりもない。
撮影地:東京都足立区
環七通り沿いでは、変圧器を前受けにしたハンガー装柱も見つかった。

ハンガー装柱(前受け) その1(現存せず)

前受けは横受けよりも数が少ない。

撮影地:東京都武蔵野市

ハンガー装柱(前受け) その2

武蔵野市でも前受けハンガーが1本だけ見つかった。

<<次に紹介のものは、変圧器2台バージョンのハンガー装柱!>>

<ハンガ―装柱前受け・変圧器2台仕様(横受け編)>
撮影地:神奈川県横浜市旭区
変圧器2台は1台よりも発見数が極めて少ない。とりあえず横受けで発見できたのは2本だけだった。(2012年現在)
神奈川を中心に、街道沿いや大通り沿いを徹底的に探したところ、追加で後3本発見することができた。(2015年現在)
ダブルハンガー装柱は、東京よりも神奈川での発見が多かった。

ハンガ―装柱・変圧器2台仕様(横受け) その1(現存せず。)

旭区で確認できたハンガー装柱は、変圧器への高圧引き下げ線を支持した高圧がいしを省略したものが多かった。

ハンガ―装柱・変圧器2台仕様(横受け) その2(現存せず。)

以前は鳥居型もあった感じのダブルハンガー装柱だろうか→

撮影地:神奈川県小田原市
東京都内発見できたハンガー装柱との違いは、変圧器への高圧引き下げ線を支持している高圧がいしの取り付け向きである。
都内はそれを上向きに取り付ける傾向にあったようだが、神奈川は横にしてそれを取り付ける傾向が多かったようだ。

ハンガ―装柱・変圧器2台仕様(横受け) その3

小田原で発見できたハンガー装柱は、変圧器への引き下げ線を支持する高圧がいしを横にして取り付けていた。

ハンガ―装柱・変圧器2台仕様(横受け) その4(現存せず。)

旭区と同じく、変圧器への高圧引き下げ線支持の高圧がいしを取り付けないものも確認された。

撮影地:神奈川県横浜市青葉区

ハンガ―装柱・変圧器2台仕様(横受け) その5(現存せず。)

青葉区も小田原同様、変圧器への引き下げ線支持のがいしを横付けにして取り付けるタイプが確認された。
がいし横付け仕様は神奈川の特徴だったのだろう。

撮影地:東京都葛飾区
都内で横受けによるダブルハンガーはこれが初の発見となった。

ハンガ―装柱・変圧器2台仕様(横受け) その6

平成20年代後半には、都内のダブルハンガーは残り1本に!

<ハンガ―装柱前受け・変圧器2台仕様(前受け編)>
前受け2台仕様としては、これが唯一の発見となった。
撮影地:東京都立川市

ついに発見!ハンガ―装柱・変圧器2台仕様(前受け) (現存せず。)

変圧器2台仕様による前受けハンガー装柱の発見は、これが唯一となった。
変圧器の取り付け方については、前受けよりも横受けが多かったのがうかがえた。
前受けは、後ろに腕金を突き出せないやり出し装柱で活躍していたように思えた。

撮影地:東京都足立区
そしてここからは、家内の押し入れから出てきた、環七通りで撮影されたと思われる車載動画からの切り抜きを掲載しよう!
動画については1992年頃に撮影されたようだ。車の形状も時代を感じる。まだセダンが多かった時代である。

変圧器の種類については、葛飾区で撮影したものと似ていた。
また、変圧器への引き下げ線支持は耐塩皿がいしかもしれない。

そして足立区側から環七通りの大谷田陸橋を上がる直前にも左側に!

変圧器1台仕様のハンガー装柱があった模様

そして残念!
ここからは撮影に至らなかったハンガ―装柱のリンクを貼ってみよう。

神奈川県足柄上郡大井町市と小田原市内を跨ぐ国道255号沿いでも大量のハンガー装柱を発見したが、惜しくもそれらは全て撮影できずに終了した。
同県足柄上郡大井町市方面から南へ下がる形でリンクを貼ってみよう。。

2回線でハンガー装柱

クランプがいしの配置が2:1によるハンガー装柱
変圧器は1台仕様だったが、ハンガーを固定する腕金は2台設計を思わず長いものが使われていた。

続いて!形が上と似たものをもう1本!

中にはダブルハンガーも残っていた!

交差点にもハンガー装柱が!
↑こちらは結構後まで残っていたようだ。

そして、同通り沿いではこれが最後の発見となった。
ここでは変圧器を2台取り付けたダブルハンガーがあった模様

しかし今は、ストリートビュー普及時の画像を見ることができないから、閲覧できなくなっている。
確か以前は2009年の写真が見れたはずだが、公開されていないようだ。
アメリカでは公開されているのに、何故日本ではストリートビュー普及時の写真の公開を中止したのだろうか?

小田原では他でも発見!
こちらも今は閲覧できない状態となっているが、ここにもハンガー装柱があった。
以前公開されていた2011年以前のストリートビューで見ることができた。

そしてこちらは江戸川区で発見!
どうやら重塩害地域では、ハンガ―を取り付ける腕金は2本(抱腕金)にしていたようだ。

追加で新青梅街道沿いでも2本発見したが、撮影に行った時にはなくなっていた。

新青梅街道沿いの前受けのハンガー装柱・1本目
新青梅街道沿いの前受けのハンガー装柱・2本目
以下3つは情報提供により判明!

都筑の緑産業道路沿いにもいくつかのハンガー装柱が残っていたようだ。
ちなみにこちらのハンガー装柱は種類が違っており、トンボ腕金を追加で取り付けたものとなっている!

ハンガー装柱なのに!変圧器への引き下げ線支持のトンボ腕金が追加で付いています!!

そしてこちらは緑産業道路沿いではないが、近くにももう1本あったようだ。

トンボ腕金を使ったハンガー装柱が!近くにももう1本!!

こちらもトンボ腕金が付いていたようだが、それはこの辺特有のハンガー装柱だったのだろうか?

一方で以下は、かなり離れた場所になるが

変圧器への引き下げ線支持に10号中実がいしを使用したバージョンのハンガー装柱が発見できた。

頑張っていれば、後13本のハンガー装柱を撮影できたのだった。

さて、ここまで一通りハンガー装柱について紹介してきたが、実はこれとは別のものが1つある。
構成は明らかにハンガー装柱なのだが、ハンガー部分は撤去して丸型変台を増設したものもあるのだ。
ここからはそれも少し見て行こう。

<<元ハンガー装柱>>

こちらに関しては、後から電力需要が増えて小容量の変圧器では供給が間に合わなくなったため
元々ハンガー装柱だった箇所に後から変台を増設して(ハンガーは撤去)、大容量の変圧器を設置したように見られた。
そうだ、ハンガー装柱の中にはなんと、後からハンガーを撤去して変台装柱に切り替えたものも実在していたのだ。

<変圧器の向きが配電線と平行になっているタイプ(横受け編)>
撮影地:東京都中野区

元ハンガ―装柱 その1(現存せず。)

ハンガータイプに見えがちですが、実は丸型土台を使用している。
ここは元々ハンガー装柱だったと思うが、後で変圧器の容量が上がったので、ハンガーは撤去して変台を増設したように見られた。
ちなみにこれまでハンガーを吊り下げていた腕金は残っている。

元ハンガ―装柱 その2

とても大容量の変圧器は、ハンガーを使って吊り下げ固定できないのは定かである。

<変圧器の向きが配電線とは平行になっていないタイプ!(前受け編)>
撮影地:東京都練馬区

元ハンガ―装柱 その3

こちらの変圧器は、容量は30kVAだと思うが、途中からハンガーで吊り下げ固定するのは止めたようだ。

元ハンガ―装柱 その4

<最後は配電線の交差点にて発見のものを>
撮影地:東京都中野区

元ハンガ―装柱 その5

そして、元ハンガー装柱とは裏腹に、変圧器への高圧引き下げ線支持に鍵型金具を使用したものもあった。
これについては、ハンガー装柱が登場した後に多く出回ったのであろう!

<鍵を挿して変圧器!!>

個人的には、鍵を挿して変圧器が出てくるような感じに見えるから、勝手にそのような名前を付けた。
さて、次に紹介するこちらは、昭和50年代に多かったと思われるタイプだ。
これは、高圧ピンがいしや高圧カットアウト類を取り付けている変圧器への高圧引き下げ線支持に、通常のトンボ腕金ではなく鍵型金具を使っているのが特徴である。
(昭和40年代多かったと思われるハンガー装柱の次世代となっている。)
なお、当初は東京都内のみで普及していたものかと思っていたが、後になってから埼玉の新座、それから山梨の大月でも発見に至った。

ここでは横受け前受けをランダムで掲載
撮影地:東京都文京区

鍵を挿して変圧器 その1

東京都文京区の狭い路地に佇む、1本の鍵挿し変圧器

鍵を挿して変圧器 その1-1

不忍通り沿いでももう1本!

鍵を挿して変圧器 その2

都道458号沿いの動坂下交差点付近に残っていたが、今はどうやら無電柱化されているようだ。

撮影地:東京都北区

鍵を挿して変圧器 その3

鍵挿し変圧器は、東京都北区での発見が一番多かった。

鍵を挿して変圧器 その4

東京都北区を通る環七通り沿いでも発見!
ちなみにこれは北区だけでなく世田谷でも数本残っている。

鍵を挿して変圧器 その5

ここからは2つ、大容量の変圧器を取り付けたものでの発見となった。

鍵を挿して変圧器 その6

こちらは鍵挿しタイプの中ではかなり珍しい分類だ。
100kVAなる大容量変圧器を取り付けたものでも発見した。

撮影地:東京都世田谷区

鍵を挿して変圧器 その7

世田谷では前受け仕様も発見できた。

環八通りにも!

鍵を挿して変圧器 その8

横受けであるが、ここでは高圧配電線を引き留めているから、正面受けのようにも見えてしまう1本であった。

同区環七通り沿いにて!

鍵を挿して変圧器(引き下げ線を土台まで下げる編) その1

東京都世田谷区の環七通り沿いにあったものと北区にあったもので比較してみると、引き下げ方が違うのが見て取れる。
世田谷では引き下げ線を変台付近まで下げるものが主流だったようだ。

鍵を挿して変圧器(引き下げ線を土台まで下げる編) その2

同バージョンで、こちらは変圧器1台仕様だ。

鍵を挿して変圧器(引き下げ線を土台まで下げる編) その3

大容量変圧器でも2台仕様が確認された。

鍵を挿して変圧器(引き下げ線を土台まで下げる編) その4

こちらは珍しく、下段のみ最近の丸型変台仕様である。→

撮影地:埼玉県新座市
鍵挿し変圧器・埼玉にも!
撮影地:埼玉県蕨市

鍵挿し変圧器・低圧配電線よりも下に変圧器があるレアバージョン その1

埼玉で発見のものだが、こちらは低圧配電線よりも下に変圧器があるバージョン!

撮影地:山梨県大月市

鍵挿し変圧器・低圧配電線よりも下に変圧器があるレアバージョン その2

鍵挿し変圧器・山梨でも発見できたが、こちらも低圧配電線よりも下に変圧器があるバージョン
この例はほとんど見かけない。

<高圧付近に高圧カットアウトを取り付け>

丸型変台を使用し、かつ、変圧器への引き下げ線を支持するトンボ腕金が上下に2本あるものでは、高圧カットアウトは変圧器の目の前に取り付けられることが多いが
かつての丸型変台が登場した昭和50年代は、高圧配電線付近に高圧カットアウトを取り付けることもあった。
(他には丸型変台に直接取り付けた例もあった。)
この取り付けについては、前項で紹介の鍵型金具が普及した直後に適用されていたらしい。
国道沿いや都道などで下段に高圧カットアウトを取り付けてしまうと、電柱に取り付けられている街灯とそれが干渉してしまうため、上部に取り付けることがあったそうだ。
しかしこれは、細い路地となった横浜中華街などでも見かけている。
ここからはそういったものを紹介!

高圧カットアウトを上部に固定した旧式例
変圧器の設置に丸型変台(変圧器の土台)を使用したものでは、旧式のもので高圧配電線付近の上部に高圧カットアウトを取り付けたものがある。
他には丸型変台に直接取り付けた例もあった。

変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧配電線付近に高圧カットアウトを取り付けた旧式の例
特にこれは、高圧用腕金にDアームを使用した例での発見が多かった。
こちらは首都高川口線沿いで発見

同じく首都高川口線沿いにて発見

地域によってはこういう構成も!
ここでは丸型変台付近のトンボ腕金は省略し、Dアームの上下にトンボ腕金を取り付けて、高圧カットアウトは高圧よりも上部に上げて固定している。
これまた地域性の表れだろうか?
こちらについては、埼玉県深谷市(JR高崎線の深谷駅付近)での撮影となった。

横浜の中華街では、低圧配電線より下に丸型変台を使用して変圧器を設置した例で発見
ここでも同じく、上の方に高圧カットアウトを取り付けている。
高圧カットアウトを丸型変台付近に取り付けた旧式例
丸型変台の登場は、昭和50年代のようであるが、他には丸型変台に直接、高圧引き下げ線支持の高圧がいしと高圧カットアウトを取り付けたものもある。
いずれとも街灯と干渉せぬようにした構造なのかと考えられた。

丸型変台に直接、高圧カットアウトを取り付けた例
ここでは設置されている2つの変圧器もやや古い感じだった。
変圧器を縛りつけている捕縛も旧式の針金のような、番線のようなものが使われている。
こちらは、埼玉県川口市の本町大通りの川口町道路元標付近で撮影したものだが、無電柱化されたため、現存していない。

街灯との干渉を避けるために、丸型変台に直接、高圧引き下げ線支持の高圧がいしと高圧カットアウトを取り付けたと言えようもの。
通常なら丸型変台の下にトンボ腕金を取り付けると思うが、ここはそうなっていない。

前の写真のものと同種のものになるが、ここでは非常に珍しく3台の変圧器が配置されたものとなっている。
この例については、他では見たことがない。
なお、当該配電柱については、上部にあった2台の動力用変圧器が隣接の配電柱へ移設され、現在は電灯用の単相変圧器を1台取り付けたものへ更新されている。
神奈川県川崎市麻生区白山4丁目にあった。

丸型変台に直接、高圧カットアウトを取り付けたところまでは一緒の構成だが
こちらは変わって、低圧配電線よりも下に変圧器がある例となる。
なお、こうした例については、ほとんど見かけない。
こちらは、神奈川県川崎市宮前区の尻手黒川道路沿いにて撮影
撮影地:東京都中野区
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・低圧本線よりも下に変圧器があるバージョン その1
撮影地:千葉県柏市豊四季
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・低圧本線よりも下に変圧器があるバージョン その2

この構成は中々見かけない。
過去に中野で見た以来だった。

撮影地:東京都足立区
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その1
撮影地:千葉県我孫子市
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その2
撮影地:東京都墨田区
都道476号(丸八通り沿い)
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その3
(現存せず。無電柱化された。)
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その4
(現存せず。無電柱化された。)
撮影地:東京都昭島市
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その5
撮影地:茨城県水戸市
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その6
撮影地:東京都江東区
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その7
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その8

高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代 その9

都道50号(新大橋通り沿い)・住吉駅付近で撮影

 
撮影地:埼玉県川口市
変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧カットアウトを上部に取り付けた旧式
下段にトンボ腕金ありバージョン その1
変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧カットアウトを上部に取り付けた旧式
下段にトンボ腕金ありバージョン その2
変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧カットアウトを上部に取り付けた旧式
下段にトンボ腕金なしだが、がいしがあるバージョン
変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧カットアウトを上部に取り付けた旧式・下段にトンボ腕金とがいしなしバージョン その1
変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧カットアウトを上部に取り付けた旧式・下段にトンボ腕金とがいしなしバージョン その2
撮影地:埼玉県深谷市
変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧カットアウトを上部に取り付けた旧式
下段にトンボ腕金とがいしなしバージョンだが、高圧カットアウトはDアームの上端に固定 その1
変圧器の設置に丸型変台を使用したもので、高圧カットアウトを上部に取り付けた旧式
下段にトンボ腕金とがいしなしバージョンだが、高圧カットアウトはDアームの上端に固定 その2
撮影地:東京都昭島市
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その1

このタイプは東京都内に多い。

高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その2
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その3
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その4
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その5
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その6
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その7
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その8
高圧カットアウトの取り付け位置が昭和50年代・上部のみトンボ腕金があるバージョン その9

<地域装柱!変台とトンボ腕金が一体型のもの!>

変台とトンボ腕金が一体型の変台

東京都江戸川区と墨田区、それから江東区もだったか?このエリアでは、変圧器を置く変台とトンボ腕金を一体化させたものが普及していた。
なお、この場合は、変圧器前面のトンボ腕金は、2本に分かれる。

撮影地:東京都江戸川区
変台とトンボ腕金が一体型の変台(現存せず。変圧器ごと撤去済み。)
撮影地:東京都墨田区
変台とトンボ腕金が一体型の変台(こちらはスケルトン変台仕様!)

<<まとめ>>

低圧配電線よりも上部に変圧器を取り付けた例に限る。

年代 1960年〜1970年代後半頃 1970年代後半〜1980年代前半頃 1980年代後半〜1990年代 1980年代 1980年代後半〜2000年代前半頃 2003年頃〜2013年 2014年〜現在
種類 ハンガー装柱
2つのハンガーを使用
鍵型金具と丸型変台を使用
1つのトンボ腕金と丸型変台を使用 丸型変台使用で2本のトンボ腕金あり
そのうち上部のトンボ腕金に
高圧カットアウトを取り付け
丸型変台使用で2本のトンボ腕金あり
そのうち下部のトンボ腕金に
高圧カットアウトを取り付け
ここから丸型変台不使用
低圧カットアウトもレス化
丸型変台不使用
上下共に完全に
トンボ腕金はなくなり
変圧器への引き下げ線支持は
高圧用腕金と共用
種類を写真で!
説明 ハンガー装柱は昭和初期〜昭和40年代頃まで
普及していた変圧器の取り付け方である。
2枚のハンガーを使用することで
変圧器を吊り下げることができた。
丸型変台が登場した昭和50年代に
東京都世田谷区、埼玉県、山梨県など
広範囲で普及していた。
変圧器への引き下げ線支持と
高圧カットアウトの取り付けに
鍵型金具を使用しているのが特徴である。
丸型変台使用で
上部にのみトンボ腕金のある構成
この構成は東京都内に多かった。
上下に2つのトンボ腕金があるが
その内上部のトンボ腕金に
高圧カットアウトを取り付けた構成
昭和50年年代頃東京都内の都道や
国道沿いなどで見られた。
その後は下部のトンボ腕金に
高圧カットアウトを取り付けたものが登場
2003年頃からは簡素化が進み
変台を使わず直接柱に
変圧器を取り付けたものが登場
2014年からはより簡素化が進んだ。
トンボ腕金は完全になくなり
高圧カットアウトの支持の
仕方も大幅に変更され
大きく片側へ突き出た
2メーター使用の腕金が
使われるのが主流となった。

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