山崎線の耐塩皿がいし!! その1
神奈川県の箱根湯本周辺をGoogleのストリートビューで探しているときのことであった。
箱根新道から支持物にパンザーマストを使用したものが見えたのだった。
しかもその引き通しは、クランプがいしではなく耐塩皿がいしとなっていた。
それも東京電力の発電所から出ており、工場などでよく見られる構内用というわけでもなさそうだった。
「もしや!?未だに東京電力管内の電柱で耐塩皿がいしを使った引き通しタイプを発見か?!」
と思っていたら正にその通り!大発見だった!
東電管内の耐塩皿がいしの現役は、ジャンパー線支持用と変圧器への引き下げ線支持用のものしかないから、非常時珍しい!
東電の設備で引き通しの耐塩皿がいしがあるのは、唯一のものであろう。
これは凄いことだ。
なお、その電線路は配電線というわけではなく、送電線のようだった。
調べてみると、山崎発電所〜三枚橋発電所間を結ぶ山崎線という送電線のようだ。
(※発電所〜変電所、もしくは発電所を経ないで変電所どうしを結ぶ電線路を送電線という。)
そんな低電圧の送電線でクランプがいしの交換が免れたので、耐塩皿がいしの使用が確認できたといった感じだった。
なお、この電線路は一部、箱根登山鉄道の架線と共架されている箇所もあるが、その点は興味がないので割愛しての掲載となる。
それでは見て行こう!
まずは山崎発電所から見て行く。
場所は箱根登山鉄道入生田駅の少し西側へ行ったところだ。
国道138号線を通っていると上の方から電線が下がっているのがあると思うが、それが山崎線だ。
まず見えてきたのがこちらの門型送電柱
これが山崎線の起点である。
なお、早速ここでは、その送電線の引き上げ地点にて、合計6つの耐塩皿がいしを発見した!
耐塩皿がいしは背後と手前側の立ち上がり線の支持用で使われているみたいだった。
続いて電線路の引き留め部であるが、ここでは2連高圧耐張がいしを逆付けしているのが見えた。
ここは塩害対策というよりも、高圧耐張がいしに傾斜があるので、水抜きできるようになっているのだろう。
そしてこの感じだと、一見は普通の配電線のように見えてしまうが、ここはそうではない。
山崎線という送電線である。後にそのプレートも紹介しよう。
やや正面寄りはこんな感じ。
ケーブルヘッドやそこからの引き上げ地点の高圧がいしについては、一度取り換えたような感じも見て取れた。
なお、この先からは箱根登山鉄道の架線との併架区間となるが、その区間は興味がないので今回は割愛させて頂く。
ということでその先!写真黄色で囲ったものが山崎線26号になる。
なお、それより前にある25号柱付近は設備更新がされており、耐塩皿がいしではなくクランプがいしや10号中実がいしなどが見えた。
中には短い腕金を使ったものでクランプがいし2連引き通しも見えたが、恐らくそれは過去は、耐塩皿がいし2連による引き通しであったと思われた。
26号柱の拡大はこんな感じとなった。
山崎線はこの先で早川を横断しスパンもまた長くなるから、ここでは送電線の高さを上げると同時に、パンザーマストも2本立てている。
こうした2本立てた支持物をH柱という。
続いてこちらが27号
27号は送電線の支持にアングルを使用、補強のため2本ずつ取り付けられていた。
また、ジャンパー線支持については、ここから再び未更新が続いているようで耐塩皿がいしとなっている。
続いて風が吹いて電線どうしの接触を防ぐために取り付けられている棒状スペーサーは、新旧のものが付いていた。
写真右側が古い方になる。
ここでようやくプレートを確認!
これは通常ならば送電線で付けられるプレートであるから、山崎線は送電線であることがうかがえる。
年式については昭和40年11月とあった。
1965年か、この時代なら耐塩皿がいしの普及時期と大いに重なる!
支持物の高さは普通の配電柱並みのもので16メーターとある。
なお、ここでは別系統の単相3線式の低圧配電線路も施設されているため、通常の配電柱で見かけるグレーのプレートも確認できた。
唯こちらは、幾度かプレートが取れてしまったようで、1997年4月に打ち替えたとある。
横はこんな感じ。
高圧耐張がいしが脱落した時のことを考えてか、耐塩皿がいしは2連となっていた。

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