グレーやブラウンの目つき
中部電力の配電線は、他の電力会社と比較をすると、結構美化対策へは力を入れている。
具体的には、グレーの引き留めクランプカバーや茶色の高圧がいしを使用して、美化を考慮した装柱が多いことだ。
ここではそういったものを紹介してゆく。
撮影地:長野県軽井沢町
こちらは高圧耐張がいしはいつもの白色で、その先端にあるカバーは、通常ならば黒色が多いが、ここでは美化対策がとられたグレーとなっていた。
軽井沢ならなおさらだ。
ここは全体的に白色系のものが多いから、綺麗に見えた。
撮影地:長野県上田市
こちらは菅平高原
スケルトンの区分開閉器を使用した開閉器装柱で、変圧器は1台をハンガー吊りしたものとなっているが
ここもやはり、カバーはグレーのようだった。
なお、こうしたグレーのカバーや茶がいしの登場時期については、2000年に入った頃かと思われる。
元号だと平成10年代頃か?
私が初めて中部電力の配電線を見たのが2005年(平成17年)だったのだが、その時には既にこうした設備があったと思う。
撮影地:静岡県富士市
続いてここからの撮影地は静岡県となるが
開閉器2台装柱で、高圧耐張がいしは茶色、カバーはグレーとなっており、両方とも美化を考慮したものとなっていた。
なお、架空地線の両引き留めについては、通常通りの色合いの高圧耐張がいしを使っているのが見えた。
ちなみに長野県の軽井沢や菅平高原には、茶色の高圧がいしはないようで、グレーのカバーだけしか見かけていない。
目立ちやすい観光スポットこそ、茶がいしを積極採用するべきだと思うが、いかがだろうか?
茶色の高圧がいしについては、静岡県に数多くあるようだ。
こちらは高圧配電線の終端にある引き留め柱であるが
やはりここも、高圧耐張がいしからカバーまで美化対策を施したものとなっている。
しかし、架空地線を引き留めている方の高圧耐張がいしについては、いつもの白色のものだった。
さて、茶色に染まった高圧がいしは、なにも高圧耐張がいしだけではない。
10号中実がいしに関しても!茶色仕様を発見した。
なお、ここはその配置が3:0となっており、アームは新型のパイプアームではなく普通の腕金となっていた。
茶色の高圧がいしについては、こうしたやり出し装柱による引き通しでは、パイプアームに付くイメージの方が高い。
変わってこちらは
10号中実がいしを2:1に配置させた基本形であるが、がいしの色はやはり茶色であった。
拡大すれば、本当に真っ茶色!
入手できるのなら正直欲しいところでもある。w
日本ガイシさんの製造品であるかの確認はできなかった。
こうした高圧がいしについては、必ずどこかに製造会社名と製造年の印字があるのだが、茶色のがいしの場合もそれらは書かれているのだろうか?
ここからでは、がいしの周囲を囲ったリングホーンぐらいで、そこまでの確認はできなかった。
撮影地:静岡県静岡市清水区
そして!塩害地域では、中部電力では、10号中実がいしに10号中実がいし用耐塩皿を追加しているわけだが
ここはその耐塩皿についても、茶色のものが実在していた!
唯これは、昭和の頃に東電で普及していた耐塩皿がいしと比較すると、大分こちらは近代仕様に思える。
拡大はこんな感じ!
さすがにカバーまで茶色にしてしまうと、それはそれで逆に目立ちやすくなってしまうか・・・
続いてこちらは変わって
架空地線ごと配電線を片側へ寄せたやり出し装柱となっているが
10号中実がいしの配列は3:0で、がいしの色はやはり茶色となっていた。
と、ここで思ったことがある。
ここまでのまとめとなるが、10号中実がいしとその耐塩皿用には、茶色のがいしは実在するようであるが
〇で過去った変圧器への高圧引き下げ線支持用の耐塩高圧ピンがいしと耐塩高圧ピンがいし用の耐塩皿(浅めの耐塩皿)には、茶色のがいしはないことに気が付いた。
中実がいしと中実がいし用耐塩皿は、よく使われる近代仕様だから茶色を普及させたともいえそうか?
一方こちらは、方向を変えている振り分け引き留め装柱だが
ここでは架空地線の引き留めから全てが茶がいしとなっていた。
なお、最下段は小型でコンパクトなガス開閉器を取り付けて、左方向へ高圧引き込み線の分岐もしていた。
頭上引き留めかつ、下段は両引き留めという構成だが
ここは中途半端に茶色のがいしが並んでいた。
なお、ここは鳥の巣も見られた。
2回線の高圧配電線を張った引き通しの基本形となっているが、ここは茶がいしが連続していた。
手前のものは前受けのハンガー装柱で、茶がいしという構成であった。
ハンガー装柱については、他の電力会社では絶滅したが、中部電力では今も普及している。
昔ながらの伝統が続いているのはいいことだ。
塩害地域でも架空地線の引き通し程度なら、普通のピンがいしを使うこともあるみたいだ。
こちらは変わって、近くの配電用変電所(新蒲原変電所)から2回線の高圧配電線を立ち上げているものとなっているが
この方もカバーはグレーで、高圧耐張がいしも茶色となっていた。
なお、高圧用腕金については、上段は今流行りのパイプアーム(引き留めや分岐箇所で使われる極小タイプ)で、下段は抱腕金となっており
架空地線の引き留めについては、パイプアームとGWキャップを合体させた中部電力独々の仕様のものを使用。
それと、両サイドにある立ち上がりのケーブルヘッドが、ここでは長く伸びた手のようにも見えるのであった。w(題して、ドラゴン電柱w)
そして!こちらは後ろ側に見えたものとなるが
ここは新旧両方のカバーが付いているのであった。
おまけ
ここで背後で見えてきた大分古そうな送電塔は!
富士川線という、日本軽金属社管理の送電塔になる。
その方の年式については、昭和15年(1940年)8月とあった。
ちなみにこれとは別にある富士川線も同時期建設のようだったが、そちらの方では、タイダウンがいし装置やねん架鉄塔などもあり、結構な見応えがあるものだった。
富士川線については、こちらのページで特集をしている。
最後に
茶がいしについては
高圧引き込み線の引き留め箇所でも使われる。

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