木柱の寿命 (使われる木材によって多少の相違あり)
不注入柱:せいぜいもって10年 杉:約8年 ひのき:約13年
注入柱:もって約20年 クレオソート注入柱:約20年 マレニット注入柱:約14年 硫酸銅(たんぱん)注入柱:約18年
その他支持物の寿命 鉄筋コンクリート柱:約30年 鉄柱:約40年 パンザーマスト、鋼管柱:不明
解説:日本では木柱に主として杉を使っていた。(北海道ではとど松、えぞ松を使用) 唯、木柱はそのままの実使用では腐食しやすいことから、当時はクレオソート、マレニット、硫酸銅などを注入した注入柱による木柱が主流であった。 注入方法については、クレオソートとマレニットは加圧式で注入 硫酸銅注入柱は、加圧式注入法とは違い、伐採後すぐに注入をしなければならない。 また、仕上がりにばらつきがあり、耐用年数もそれなりに変化 結果、細心の注意を払わないと良い製品は出来上がらないという難点があった。 耐用年数は、不注入柱はせいぜいもって10年。防腐剤を注入をした場合でも、せいぜい持つのは2倍と言われている。 しかしながら、現在では耐用年数を越しているものもいくつか見かけている。 個人的に見た感じでは、最大で50年は持つものを見かけているから、そのぐらいは持つのかと思われる。 防腐剤のメリット、デメリットについては、クレオソートによる注入は臭気を帯び、柱上で作業する際には作業着が汚れるというデメリットがあった。 但し、高寿命というメリットあり。 一方、マレニットは無臭で人畜に対しても無害かつ、茶色より目立ちにくい黄色であったから、市街地で採用されたようである。 なお、木柱はこれでも、全体的に美化意識を考慮すると、防腐剤に色があり目立つので、高度経済成長期からは、景観のよい鉄筋コンクリート柱を増やした傾向にあるようだ。 それでも今もなお、世間からすれば景観は悪いらしい。 円柱型の鉄筋コンクリート柱は中空式で、遠心力を用いて製造する。 寿命は文献で約30年とのことだが、東京都内では耐用年数を越すものが結構あり、半永久的である。 個人的に見た感じでは、50年は持つものかと思う。 唯、海に近い場所は例外!地域ごとにバラつきもあろうことかと思われる。 そうならば、寿命の高い鉄柱を使えばいいかとも思うが、鉄柱は建てる際に基礎を必要とし、それなりに建てるのに時間がかかるので、今は全く採用されていない。
参考文献 配電法 昭和6年4月廿日 電気工学講習会 3版発行 最新の配電技術 昭和26年2月25日 改訂版 配電教室 昭和33年9月20日 初版発行 近代配電工学 昭和31年8月25日発行
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