足尾銅山の構内用配電線路 その4
2回線中、上段回線を引き留めた両引き留め装柱を超えた先では、新たに変圧器を取り付けたものを確認!
という感じであれば、やはりここは活線だろうか?
変圧器については、2台あるのが見て取れるから動力用だと思うが、どこで使っていたのだろうか
ここは銅山と関わりのある店舗で使用されていた感じだろうか?
次いでその次では、電灯用変圧器を取り付けたものが見えてきた。
なお、ここでは右側へ向けて単相交流2線式高圧配電線を分岐しながら、本線の方はCVTケーブルへ変換しているという感じであった。
ここはまずは、分岐されている単相交流2線式高圧配電線の方を見てみる。
その方は
わずか2スパンとなっており、最後は電灯用変圧器を1台載せて終端となっていたが、ここでは何やら両側へ向けて低圧引き込み線を分岐しているように見られた。
このうち右側については、銅山の従業員用のものだったのだろうか、社宅へ向けて張られているのが見えた。
どうやらこの構内線については、今もなお残り続けている社宅や関連する店舗の電源用として使っているみたいだ。
さて、引き続き残った本線の方を追跡してゆく。
その先からはいよいよ、支持物に木柱を使用した昭和の古き良き設備が見えてくる。
その次は1本、抱腕金でCVTケーブルを支持したものがあって
奥の方で区分開閉器を挟み込みながら、普通の絶縁電線に戻っていた。
設備については、一定区間までは一度設備更新したような真新しいものが並んでいたが
その次からは再び、設備が突然古くなり、支持物は木柱を使用したもので、構内用高圧配電線の引き通しには、高圧ピンがいしを使用。
唯、ここの高圧ピンがいしはさほど古くはなく、現代の6600V用のものである。
続いてその次は、なくなっていたはずの上段回線が復活していた。
なお、こちらの設備は先ほどのものよりも相当古く、腕金ならぬアングルも再び登場だ!
高圧がいしもどれも古く、高圧茶台がいし、高圧ピンがいしも再びここからは3300V仕様の旧型が確認できた。
その高圧ピンがいしも、赤い線引きが2本あるものとなっていた。
その次では、初発見のものが見られた。
3300Vの昔の高圧ピンがいしを取り付けているアームについてであるが、ここはなんと!腕金ならぬ腕木であった!
腕木もまた電気が普及した頃では基本のものであったから、どこか懐かしい感じもした。
唯これは、取り付け部がよく腐るのだそうだ。
だがここは、アームタイが両サイドにあるためか、全然朽ちているような感じはなかった。
それにしても、この腕木の中央固定に取り付けた高圧ピンがいしの引き通しは、お隣の東北電力をアレンジしてるのだろうか
いや、かつては銀座にもこういうものがあったらしいから、それはまた違うか。
腕木に差し込まれる高圧ピンがいし
その次は再び、下段回線は茶台がいしを使用して仮引き留めとなっていたが、先の方では再び下段回線は現れる。
しかしその数か所にも及ぶ切り離し箇所をみたところで、既に下段は使われていないのは一目瞭然である。
こちらについては、一部では現代普及の高圧耐張がいしに取り換えられたような形跡も見受けられた。
とはいえ、そのがいしの個数もまた、昔の3300V設備を思わす1個ずつに取り付けとなっているがな。
なお、この先では、わたらせ渓谷鉄道の通洞駅舎を超える。
次は同駅駅舎の右上にあった。
この方の設備は、一度設備更新をしたようであり、構内用高圧配電線の引き通しは、耐塩高圧ピンがいし
そのがいしの配列は、上下で揃えてはおらず、下段はやや不均等配置
次いで支持物については、相当長いパンザーマストを継ぎ足している感じであった。
その次については、支持物は再び木柱となり
腕金は2回線どちらとも中央固定で、現代仕様の高圧ピンがいしを使用した引き通しとしていた。
ここは腕金であったり腕木であったり、さまざまだ。
ここでどのぐらい進んだのだろうかとプレートを見るも、文字が雨でかき消されており、見ることはできなかった。
なお、この先では小さめの川を横断するためか、木柱については1本ながらも根入れの方が補強されていた。
この次は1本、支持物は近代の鉄筋コンクリート柱としたもので
先で再び、支持物に木柱を使用した古いものが見えてきた。
やや角度を振っているためか、ここでは斜めになるようにして支柱もかかっていた。
支柱も木柱という強者であった。
なお、ここでは使っていない下段回線のみ古い腕木としていた。
ちなみにこちらの木柱については、私が2019年2月19日に出演させて頂いたマツコの知らない世界(電柱の世界)のVTRで登場している。w
プレートを見るが、やはりそのほとんどは未更新のようで、文字が消えてしまっている。
唯、ここで下に見える錆びついた鉄板のようなものは、当時物のプレートかと思われる。
その方も何が書いてあるのかは全然見えまい。
ここでは記念に、反対側も撮ってみた。
こちらの高圧ピンがいしは、どれも昔の3300V仕様の古いものであった。
次は再び支持物ごと一度設備更新したようで、真新しい。
しかしその次は、再び古くなる。
古いものでは、高圧茶台がいしや昔の3300V仕様の高圧ピンがいしの使用が目立つ。
それから両引き留めの茶台がいしの配列は、上下共に不均等配列
昔は茶台がいしで高圧配電線を引き留める場合は、中央に関しては、大きなVストラップで固定する例もあったらしいが
(東電管内では、遮蔽線の引き留めで確認している。)
大げさにそれを使うよりも、こうした方が都合はいいのかもしれない。
それから今気が付いたが、こちらもややカーブを振っているためか、支柱もかけられていた。
なお、高圧茶台がいしを上下から挟み込んでいるストラップは、直線仕様ではなく、そこだけは近代を思わす傾斜付きのものであった。
それにしてもこの構図は、日本画で有名な「碍子と驟雨(紅蜀葵)」を思い起こす。
その次は再び、支持物は鉄筋コンクリート柱を使用したものとなっていたが
高圧ピンがいしの配列については、引き続き東北電力をなぞらえたようなものが続いていた。
腕金はこちらも中央固定及び上下固定で、引き通しの高圧ピンがいしも各不均等になるようにして配置されている感じである。
なお、ここでようやく電線路名を見ることができた。
通洞上線とあった。
振り分け番号については、ここで21号柱

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