足尾銅山の構内用配電線路 その8
次は、開閉器装柱で単相交流2線式高圧配電線を分岐するというレア構成であった。
高圧耐張がいしの個数については、1個や2個などさまざま。
普通は2個が6600Vで、1個は3300Vだと思うがな。
この開閉器の型も電力会社の装柱では見かけない型だった。
分岐先はこんな感じ。
支持物はまたもや木柱!
変圧器はどれも古い型
唯こちらは、変圧器への高圧引き下げ線支持は3300V仕様の旧型だった。
夜になると、電灯は点灯するのだろうか?
高圧カットアウトについては、こちらも高松電気製作所(現:エナジーサポート社)製で箱型が確認できたが、製造年はバラつきあり。
プレートの文字は確認できず。
背後からは、変圧器の外箱などに接続されているアースが細長い木箱に入って引き下げっているのが見えた。
変圧器への高圧引き下げ線支持については、上段にはトンボ腕金はない模様。
そういや秩父鉱山でもそういうのを見たな。
さて、再び本線に戻りますかな。
あの分岐元の開閉器装柱の支持物は、白っぽい色合いをしているからてっきりコン柱かと思っていたが、普通に木柱だった。
戻る際に見えたが、軒下の低圧引き込み線を支えていたであろう低圧がいし類もどれも古いものばかり。
唯、ノップがいしなら今でも売られてはいるか・・・
珍しいのは、曲ねじ込み仕様となった低圧2重がいしであろう。
開閉器のスイッチは、オンなのかオフなのかはわからず。
次の振り分け引き留め装柱は、電灯用変圧器1台載り。
こちらのプレートでは、8という文字が見えたから、先ほどの開閉器装柱を境にして、特に電線路名は変更とはなっていない模様。
次は変圧器なしの振り分け引き留め。
この先は支持物ごと一度設備更新されたようだが、奥の方では驚きのものを発見することになる。
なお、この先は山の中を進んでおり、近づけないためスキップ!
回り道すると、木柱が
唯これは、低圧引き込み線の支持用らしく、分割がいしを使用して引き込み線を引き下げているのが見えた。
こりゃ夏に来たらえらいこっちゃ。
スズメバチの巣であろう。
人が住んでいないことは確実だな。
その裏手には、先ほどから追跡していた構内線が見えた。
高圧配電線で使われる高圧ピンがいしは、昔の3300V仕様
ここでは変圧器への高圧引き下げ線支持についても、そのようである。
支持物ももちろん木柱!
これはまたもや道路沿いで見かけた低圧引き込み線支持用の木柱
引き込み線の分岐のために張った低圧については、別の電線路名が付いているようだ。
続いて、ここで右側に目をやると
支持物は木柱で、高圧配電線の引き通しは同じように3300V仕様の高圧ピンがいしとなっていたが
驚きの発見はこれだ!
茶色のがいし型開閉器を外で見たのは、今回が初だった!
さすがは足尾銅山は凄い!
関東地方で茶色のがいし型開閉器があるのは、恐らくここだけであろう。
次は、両引き留め装柱で1回線分岐という構成となっていたが
茶色のがいし型開閉器については、こちらにもあるようだった。
唯、肝心な変圧器は撤去済みの模様。
分岐先はこんな感じ。
ここでは現代のクランプがいしの引き通しと、高圧ピンがいし引き通しの比較ができた。
なお、分岐先の電線路名は変わっており、こちらは芝の沢分岐線という電線路のようで1号柱とあった。
この方の行き先はわからず。
続いて本線に戻るが、もう終点が近いようで単相交流2線式の高圧配電線となっていた。
唯ここはその支持に腕木を使用していたらしく、朽ち果てていた。
腕木の一部は破損し、今はなんとか電線によって宙に浮かんでいるようである。
それから茶色のがいし型開閉器は、製造メーカーは亀山式とあるのが見て取れた。
同社製造品は、今回初めて見かけたのだった。
なお、製造年は確認できず。
ちなみに変圧器への高圧引き下げ線を支持している3300V仕様の高圧ピンがいしは、1961年(昭和36年)製であった。
亀山式がいし型開閉器は、恐らくそれよりも古いと思うのだが、どうだろうか
その次も同じく単相交流2線式高圧配電線で、腕木を使用
こちらの腕木は朽ちてはおらず、持ちこたえていた。
なお、アームタイは両サイドに2本ある模様。
そして最後は!
特に変圧器などはなく、単純に引き留めとなっていた。
なお、この方は張力がかかるためか、腕木ではなく腕金となっていた。
高圧耐張がいしには、相変わらずカバーはなし。
以上!
通洞変電所を起点とした足尾銅山の構内線の追跡は、これで終了となった。
次はもっと北よりへ進んだ場所にある本山変電所?を起点とした構内線を見てゆく。

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