足尾銅山の構内用配電線路 その13
(下段の3回線は撤去済み。)
再度振り出しに戻り、次は3系統あるうちの中央の2系統めを見てゆく。
2系統めの起点は、高圧耐張がいしではなく茶台がいしによって引き留めがされていた。
なお、この方に関しても、3回線中最上段の1回線しか使っていないようである、
その先では引き通しで、1本の鉄筋コンクリート柱でなんと4回線を同時併架!
ここはその構成で架空地線キャップがあるのに、どこか不思議な感じがした。
なお、高圧配電線の引き通しについては、いずれとも近代仕様の高圧ピンがいしである。
また、4回線分すべての腕金が上下で固定されているから、最下段以外はアームタイは不要である。
その構成がどこか昔の電信柱(架空裸線路支持柱)を思わすような構成であった。
ちなみにこちらの構内用配電線路は、製錬線というらしい。
ここで起点から3本目となるため、3号柱とあった。
続いてこれが4号柱
同じく高圧ピンがいしの引き通しであったが、こちらは架空地線の支持は変わってバンドで支持
高圧ピンがいしも一部では劣化が進んだのか、1番右上の1つは耐塩高圧ピンがいしに取り換えられているのも見えた。
だが、ここは見た感じ、その下段の3つも取り換えた方がよさそうだ。
高圧ピンがいしの傾斜が確認できる。
5号柱先で、再び小高い山の上をあがる直前にあるため、支持物は2本建てたH柱で
アームについては、偶数段は腕木
この次で小高い山を上がる。
振り返ってわかったが、3本は電線の色合いが違う。
単純に光の反射によるものか?
小高い山を上がる中間地点にある6号柱の支持物も同じくH柱で、高圧ピンがいし2連の引き通しとなっていた。
しかしここは凄いところに鉄筋コンクリート柱を建柱したものだ。
ちなみにこちらのアームは、全て腕木となっていて、いずれとも2連である。
2本の柱で支えらえているから、バランスいい感じで、良好な状態を維持し続けているとでもいうのだろうか
この方は特に腕木の腐食は見られず、状態は良好そうだった。
腕木は、電気が普及された明治から昭和の全盛期には大多数あったことだろうが、昭和30年代後半頃から今の腕金が登場している。
続いて7号柱は、小高い山の頂上付近にあるため、柱は4本もの木柱を建柱したものとなっていた。
また、高圧配電線路を引き留めているのも高圧耐張がいしではなく、6万ボルト以下の送電線路で使われる180mm懸垂がいしが確認できた。
防腐剤で黒ずんだ木柱にアングルを使用した引き留め柱とは、どこか不思議な感じがした。
しかしここはそれなりの張力を維持し続けたものを引き留めるためか、アングル材もかなり大型であった。
なお、ジャンパー線支持については、3300V規格品の昔の高圧ピンがいしを使用している。
架空地線も一応張っているようだ。
続いて反対側は、製錬所跡の正面から見ることができる。
なお、ここでは3回線中、最下段のみが引き留められているのが見えた。
ということで、この先は2回線のみとなる。
2回線のみとなったものは、先ほどの鉄柱で支持された電線路と同じように、こちらも山の下へ向けて長〜く下降する。
そのためここは反対側も含めて、180mm懸垂がいしを使用したようだ。
長〜く下降している2回線は反射しているから、遠くからでもよく目立った。
ちなみに8号柱と思われるこちらのH柱では、2回線中下段回線は引き留めとなり、そう長くは続かない模様
10号中実がいしの引き通し(9号柱)や両引き留め装柱(10号柱)を超えた後は
最終の11号柱と思わしきもので、ケーブルヘッドを取り付けて高圧引き込み線を引き下げているのが見えた。

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