重塩害地区なのに普通のピンがいしが現役!
前ページに引き続き、神奈川県川崎市川崎区で、同じく海岸沿いの京浜地区での撮影となったが
ここでは不思議なことに、重塩害地域なのにもかかわらずジャンパー線の支持に普通の高圧ピンがいしを使ったものを発見!
耐塩皿がいしが登場する前の設備とでもいうのだろうか
それでは見て行こう!
東京電力管内の場合、電力会社側と高圧需要家側が管理する配電設備との境目は、高圧需要家側が管理する高圧耐張がいしの手前となっている。
ネット上に勘違いされている方がいるが、写真右側が東電側の配電設備で、写真左側からは東電の配電設備ではなく高圧需要家側が管理する構内用配電設備となる。
反対側はこんな感じ。
GR付きPAS等の有無は関係なく、構内に入ってからの設備となるのだから、高圧需要家側が管理する設備となる。
それから次にPASが増設されたとしたら、真っ先に右側にある構内第一号柱に取り付けることだろう。
(構内にある柱であるから構内に入ってからある柱には、別名、構内第一号柱という呼び名もあるようだ。)
そもそも東電側が、重塩害地域で普通の高圧ピンがいしを使うはずがない。
それではまずは、東電側の設備から見ていく。
東電側の配電線から高圧引き込み線を分岐する場合は、区分開閉器が取り付けられる。
(だが、最近の設備では、高圧需要家側へのPASの取り付けが推奨されているからか、東電側の設備で区分開閉器の取り付けが省略されている例もある。)
高圧引き込み線のジャンパー線支持は東電側の設備としては珍しく、未更新のようで耐塩皿がいしが使われていた。
なお、その構成については、重塩害地域で比較的後から取り付けられたものだからか、耐塩ピンがいしに耐塩皿が追加された仕様の耐塩皿がいしとなっている。
耐塩皿の製造年は1969年(昭和44年)製であった。メーカーは未だに不明である謎の☆ロゴである。
次に肝心な構内の設備を見ていく。
写真右手前が構内第一号柱で、その左奥にある引き下げているのが構内第2号柱となる。
かなり古くからあるようで、PASは未設置のようであった。
なお、高圧用腕金については、どちらとも短くなった長さ1500mmのものが使われている。
それでこちらの第一号柱だが、こちらは川崎の京浜地区で完全な重塩害地域であるが、何故かジャンパー線支持は普通の高圧ピンがいしであった。
施工主が間違えたのだろうか、それとも耐塩皿がいしが登場する前の設備なのだろうか?
通常ならば、この時代のものであれば耐塩皿を付け加えたはずである。
がいしはかなり古いようで、黄ばみや黒ずみが見られた。ここは塩害の影響もあると思われた。
腕金の錆を見るからに、50年前からあることは確実だ。
高圧耐張がいしのカバーについては、東電の高圧配電線と接続されている側にはあるが、引き込んだ後にはない。
こういった点からも東電側の設備との境目が見えてくると思う。
さらに横はこんな感じ。
今は銅線も絶縁電線化されているから、問題はないと言えるが、これがもしも裸銅線だったとしたら・・・
絶縁電線は一部、被覆が切られた後が見え、そこには緑青で緑色に変色した銅線も見える。
塩害地域で高圧ピンがいしをそのまま使うという考えはどうかと思うが、何故か!
高圧耐張がいしの向きについてはちゃんと!塩害対策をした取り付け向きとなっていたのだった。
そろそろ設備更新をするべきだ。

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