秩父鉱山の構内用配電線路 その2
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次は再び、パンザーマストを使った両引き留め柱
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構造は、やはり高圧耐張がいしは1個ずつによるもので、昔の3300V設備を思わすかのような簡素な作り。
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パンザーマストを使用した支持物が続き、今度はまたもや高圧ピンがいしを使用した引き通しで、その配置は2:1
アームも腕金ならぬアングルが基本だ。
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その次は、またもや年代物の登場!
支持物は再び木柱に変わった。
唯ここは、2014年の大雪にやられ、大きく途中がへし曲がってしまったようだ。
これが丁度、秩父鉱山簡易郵便局の裏手である。
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木柱になった途端、その設備も古くなる。
両引き留めで使われる1個連の高圧耐張がいしは変わらないが、そのジャンパー線を支持している高圧ピンがいしは、昔の高圧の配電電圧3300Vで使われていたものである。
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それにしてもここは、架空地線の両引き留めには、かなり頑丈そうなクランプを使用しているのが見えた。
送電線用ではなかろうか
木柱の頂部にはかさ金もある。
なお、木柱の防腐剤については、ここよりコールタールを注入させた黒ずんだものが目立っていた。
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次はより古い構造!
古い構造というのは、使っている木柱の上部にもう1本木柱を継ぎ足して継柱していることだ。
ここはこの先でスパンが長くなるから、2本建てたようだ。
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なお、高圧については、ここでは2回線張られているのが見えるが、下段の1回線については、どうやらこれより1本先にある箇所から分岐されてきており
ここではそれを左へ向けて振り分け引き留めしている形となっている。
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変台はアングルで組まれたものに木の板が敷かれており、変圧器は古いのと新しいのが見られた。
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それから、高圧引き下げ線を支持している高圧ピンがいしとカットアウト類も古かった。
カットアウトの方は、高圧カットアウトならぬプライマリカットアウトとなっている。
プライマリカットアウトは、側面に模様が書かれているのが特徴だ。
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次は高圧ピンがいしを使用した引き通しで
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そのすぐ下段では、右側へ向けて1回線の高圧を分岐
その方は
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↑1本前にある先ほどの継柱の木柱へ向かっている。
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追加で最下段では、油入開閉器を取り付けて1回線を左側へ分岐しているのもあるが
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その方は、そのまま高圧引き込み線となって、建物へ引き込まれていた。
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なお、分岐している側のアームについては、高圧ピンがいしが付いている本線以外は、全てアングルのようである。
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ここで、分岐に使われる油入開閉器を改めて見てみる。
定格電流は小容量の100A(アンペア)
当時の油入開閉器の定格電流は、75,100,150,200,300Aの5種類があった。
ちなみに現在は、定格電流はそれよりも大幅にアップした300Aと600Aの2種類を使うことが主流である。
こうなったのも、電力需要増加のためであろう。
なお、油入開閉器のスイッチは、入になっている。ハンドルの形状もまたレトロ感あるなぁ
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それからここは、低圧茶台がいしもよく見ることができた。
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構内用高圧配電線は、この後一旦、鉱山施設へ向かう。
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施設を通るものは、鉄筋コンクリート柱を使用した支持物にパンザーマストを継ぎ足した構成となっており、近代的な面も見受けられた。
だが、架空地線を支持しているのは、腕金によって形成されている鳥居型だった。
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しかしその次は再び木柱
補強のためか、アームタイは2本両サイドにあった。
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ここで高圧は2回線になっているかのように見えるが、下段回線については、ここでCVケーブルを使って引き下げているようである。
なお、この2回線については、奥にある
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こちらの2本建てのパンザーマストから分岐されているようである。
すると、この配電線の電源側は施設側か?
この先については、施設側を通っていて見えないため、追跡はここで一旦打ち切った。
それと同時に、県道210号中津川三峰口停車場線沿いの構内用配電線の追跡はここまでとなった。
この後は再び舞い降りてくる、林道金山志賀坂線からの追跡となる。
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