<<他とは違う!千葉の耐塩皿がいし!!>>
(構成)
(昭和40年代、千葉県一部の塩害地域で普及)
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耐塩皿がいしの構成といえば、普通の高圧ピンがいしや耐塩高圧ピンがいし(耐塩高圧ピンがいし)に耐塩皿を追加したものがあるが
千葉県内では、ごく一部の塩害地域にて、東電管内では旧規格となる耐塩高圧ピンがいしに耐塩皿が追加されたタイプが確認された。
ここからは、その耐塩皿がいしについて詳しく説明していく。
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<<かつて、ジャンパー線を支持していた名残がここに!>>
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撮影地:千葉県八千代市
千葉で使われている耐塩皿がいしは、また違う種類のものがある。
こちらの写真をご覧頂きたい。
耐塩皿の中に入っているのは、普通の高圧ピンがいしや耐塩高圧ピンがいしなどではなく、東京電力管内では旧規格品となる耐塩高圧ピンがいしである。
(北海道電力管内や中部電力管内では、現在でも引き続き塩害地域で使用されている。)
なお、私物の高圧がいしで以上の構成をイメージすると以下の形となった。
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これは千葉県限定の構成となっており、中に入っているがいしは(東電管内では)旧規格の耐塩高圧ピンがいしとなっている。
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<<一方で、耐塩皿なしで旧規格の耐塩高圧ピンがいしのみも>>
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東京電力管内では旧規格となっているこの種の耐塩高圧ピンがいしについては、中には耐塩皿が追加されていないものも実在しており、千葉県内のごく一部地域にて、ジャンパー線や変圧器への引き下げ線支持用として使われているものも確認している。
耐塩皿がないのは、軽塩害地域だからなのだろう。重塩害地域では耐塩皿を追加していた。
ちなみにこれは、引き通しでも使われていたのかは不明だ。
(中部電力管では、過去に引き通し用でも使われていた。)
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<<旧規格の耐塩高圧ピンがいしを使って、ジャンパー線を支持している例>>
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ジャンパー線を支持する旧規格の耐塩高圧ピンがいしの例
撮影地:千葉県松戸市馬橋
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拡大写真
ちなみにこの種の耐塩高圧ピンがいしは、現役の発見数は極めて少なく、廃止後も使われることなく取り残されたものが多い。
2015年時点では現役の発見数はたったの1本のみであったが、その後2020年になってから、ついに松戸市内にて、2本新たに現役を発見したのだった。
なお、廃止後も耐塩高圧ピンがいしを取り外さない理由については、どうやら高圧耐張がいしを支持している2枚ストラップと重ねづけされているため、取り外せないのだそうだ。
取り外すとなると手間がかかる。千葉では結構、その高圧耐張がいしの2枚ストラップと重ね付けされていたものが多かったようだ。
ちなみに東京都や神奈川では、高圧耐張がいしの2枚ストラップと重ね付けされていたものはほとんどなかったから、廃止後も残っている高圧がいしはほとんど見かけない。
廃止後も残り続ける旧規格の耐塩高圧ピンがいし その1
取り外すには高圧耐張がいしを支持している2枚ストラップごと取り外さなくてはならない。
廃止後も残り続ける旧規格の耐塩高圧ピンがいし その2
いずれとも10号中実がいしを後付けしてそこに電線を載せ換えているが、古い耐塩高圧ピンがいしは撤去されていない。
千葉はこういうものが多い。
2015年時点で確認できたのは、こちらの1本のみだった。
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<<旧規格の耐塩高圧ピンがいしを使って、変圧器への引き下げ線を支持している例>>
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撮影地:千葉県船橋市
旧規格の耐塩高圧ピンがいしについては、変圧器への高圧引き下げ線を支持しているものもある。
なお、耐塩皿については、上向きの耐塩高圧ピンがいしにしか追加されていないのが確認できるが
これは横付けの耐塩高圧ピンがいしに耐塩皿を追加しても雨水による洗浄効果が期待できないからである。これは普通のピンがいしの場合も同様である。
上向きの旧規格の耐塩高圧ピンがいし(オレンジ○)のみ耐塩皿を追加!
これは普通の高圧ピンがいしの場合も同様
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